harappa rogo

会津木綿について

会津木綿(あいづもめん)は、陸奥国会津郡(現在の福島県西部)に伝わる伝統工芸品。 木綿平織の堅牢な織物で、古くから野良着などとして広く着用されていた。 厚みがありふっくらとした質感で、家庭での洗濯にも耐えるほど丈夫である。
経糸を小麦澱粉の液に漬けて固く糊付けし、横糸を織り込んでいく工程に特徴があり、 糊付けしたことによる細かな節が経糸と横糸の間に空気の層を含む役割を果たしている。 生地によく空気を含むため、汗をよく吸い込み保温性に優れる。
ここからは生産者の個人的な見解です。
会津木綿は、国産木綿の中でも、とても地域色が強く、会津というとても個性のある土地柄によく合った性質を持っています。 盆地気候で、夏はとても暑く、冬は豪雪地帯という会津の民のあいだで育まれてきた会津木綿は、 夏はさらっと涼しく風通しもよく、冬は触った瞬間に体温になると言うくらい、体温を保ち、 触った感触も綿ローンのような冷たさは一切無く、綿とは思えない暖かさです。なので、本当に一年中着て頂ける、とても優秀な生地です。
また最近は、美しい縞柄を保つためにも、堅牢度(色あせのしにくさ)の高い染色がなされており、 いつまでも買ったときのままの状態を保つことが出来ます。通常の家庭用洗濯機でのお洗濯が可能なので、洗える冬着としても重宝しますし、 気兼ねなくお使い頂ける、ストレスフリーな素材です。
また、使うほどに柔らかく、育てがいのある生地でもあります。初めは糊も効いていてごわっとしていますが、使うほどに柔らかくフワッとなり、最後はトロトロの質感になっていきます。 かつては、新品は野暮だ、といわれるような美意識もあった日本です。古くなることがある意味美しいことでもありました。ちょっとこなれて「それ、何年目?」と言われるような生地に育てていく楽しみもまた復活していくのではないかと思います。
HARAPPAでは、糸を購入し、染めから一つの工場でやります。糸染めの手間たるや、感服であります。
そして、色んな色の糸を並べ重ねることで仕上がる会津木綿の独特な柄にその手間は見事に集約されていると思います。 あの手間なくして、この柄はないのです。
かつては、綿花栽培北限の地、と言われた会津です。 いつかは、会津で産まれた棉で、織ってみたいです。